FAX回線には「固定電話」「ISDN回線」「ひかり電話」どれがいい?

FAX回線には次の3つの回線が使えます。

「固定電話」「ISDN回線」「ひかり電話」です。

FAX回線としてはどれを使うのがいいんでしょうか?

 

※NTTでは正式には固定電話は「加入電話」、ISDNは「ISNネット64」と呼ばれています。NTTの公式サイトをチェックする際には気をつけてください。

外部リンク:NTTの新規電話のお申込み案内のページ

ベストは「固定電話」です。

結論から言えば、FAX回線として使うには「固定電話」がベストです。

間違いありません。

なぜなんでしょうか?

なぜ、固定電話がベストなんでしょうか?

詳しくお話します。

FAXは音声を使って画像データを通信する技術です。

FAXというのは、音を使って、画像データを相手に伝えます。

物理的な「音」です。

「生音」です。

その音が、相手のFAX機で画像に変換されて印刷されます。

「ピーガガガ」は「0111」を音声であらわしたデジタルデータ。

FAXを受信したときに受話器をとったことはありますか?

「ピーガガガ」という音が聞こえるはずです。

その音は、実は数字の「0」と「1」を表現しています。

ピーという音は「0」を、ガという音は「1」を表しているんですね。

なので、「ピーガガガ」は「0111」です。

画像をデジタルデータに変換すると、0と1の羅列になります。

その0と1の羅列を音で相手に伝えようとするのがFAXなんです。

銅線を使ったアナログ回線なら音声をダイレクトに伝えられます。

固定電話は、銅線を使ったアナログ回線を使います。

銅線は音を伝えられる素材です。

例えるならば、糸電話です。

糸の代わりに銅線が使われているのが、固定電話です。

なので、FAX機から送信される「音」を、そのまま銅線に乗せて相手に届けることができます。

ISDN回線も銅線を使っているけれども?

ちなみに、ISDN回線も銅線が使われています。

ISDN回線というとデジタルというイメージが強いのですが、使われている回線は実は銅線なんです。

銅線を2本セットにしたようなものです。

銅線を2本セットにした感じになっています。

1本は音声の通信用に、そして、もう1本はデジタル(ディジタル)の通信用に使われます。

2024年にISDN回線は廃止されます。

なので、ISDN回線を使っても、もちろんFAXの送受信は可能です。

むしろ、銅線が2本用意されているので、固定電話よりも、通信スピードも速いです。

そして、伝えられる情報量も多いです。

G4規格というISDN回線でしか使えないFAX通信規格もあります。

ですが、ISDN回線は2024年に廃止されることが決まっています。

消えてしまう運命なんです。

なので、今、FAX回線としてISDNをオススメすることはできません。

外部リンク:http://web116.jp/2024ikou/

関連記事:「G3」「スーパーG3」「G4」とは?【FAX通信規格】

ひかり電話はどうなのか?

ひかり電話はどうなんでしょうか?

光ファイバー回線は、音声をダイレクトには伝えられません。

ひかり電話には、光ファイバー回線が使われています。

光ファイバーは音を伝えることができません。

糸電話の糸の代わりには使えないということですね。

なので、光ファイバー回線を使ってFAXを送信しようとすると、ちょっと工夫をする必要があります。

音声が光の点滅に変換されて通信されます。

光ファイバーは音を伝えることはできませんが、その名の通り、光を伝えることはできます。

さきほど、「ピーガガガ」は0と1を表すとお話しましたが、光ファイバーの場合は、光の点滅で0と1を表します。

光が無ければ「0」、光が有れば「1」を表します。

FAXから送信された音を光ファイバー回線に乗せるには、音を光の点滅に変換する必要があります。

「ピーガガガ」が「○○○●(光の点滅)」に変換されるんですね。

生音がMP3に変換されるようなもの?

言ってみれば、生音がMP3に変換されるようなものかもしれません。

MP3というのは音声を圧縮する技術です。データとしてスマホなどに音楽をいれておくのに使われたりします。

音をコンパクトにデータ化することができるのですが、生音に比べると音質がちょっと劣るのがデメリットだったりします。

生音を使ったアナログ回線に比べるとエラーが起こりやすくなります。

それと同じようなことがFAXの場合も起こるんです。

ひかり電話を使ったFAXの送信の場合、音は光の点滅に変換されます。

そして、相手のFAX機の手前で、また音に変換されて、相手のFAX機に届くことになります。

生音がMP3に変換されるようなものなので、生音に比べるとちょっとしたロスが発生したりします。

なので、固定電話を使ったFAXに比べるとエラーが起こりやすくなってしまうんですね。

まとめ

というわけで、FAX回線としては「固定電話」「ISDN回線」「ひかり電話」のどれがいいのかについてお話しました。

FAXを通信する仕組み上、固定電話がベストなのは間違いありません。

ISDN回線もいいのですが、2024年に廃止されることが決まっていることを考えると、とてもオススメはできません。

ちなみに、固定電話に比べるとちょっと劣りますが、ひかり電話でも十分にFAXの送受信は行なえます。

ちょっとエラーが起こりやすいというだけです。

仕事でFAXをバンバン使うというのであれば、固定電話を選ぶべきですが、たまにしかFAXは使わないというのであれば、月額料金の安いひかり電話でもいいかもしれません。

関連記事:SOHO、個人事業主、フリーランスに最適なFAX機ってどれでしょうか?
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投稿者プロフィール

山下直継
山下直継ライター
モノゴトを効率的にしていくことに喜びを覚えるミニマリスト。仕事に必要なものから、日々の生活に関わるものまで、なるべく持ち物は少なくするのが信条です。毎日同じような服を着て仕事をしています。

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