インターネットFAXを利用するべきはどんな人?
サービスの選び方もお教えします。
FAX、使っていますか?
メッセージのやりとりはメールやLINEなどでおこなわれることが多くなりましたが、FAXも依然としてビジネスの現場ではよく使われています。業種にもよりますが、FAXはまだまだ現役のビジネスツールといえる存在です。
でも、できればFAXは使いたくない。メールでのやりとりにして欲しい。
そう思う人も少なくないのではないでしょうか?あなたはどうでしょうか?
FAXはコストがかかるビジネスツールでもあります。
FAXを送受信するにはFAX機を購入しなければなりません。ランニングコストとして、インク代、紙代、電話回線の工事費、月額費用、通信費もかかります。FAX機が故障してしまったら修理費用やメンテナンス費用もかかります。
でも、「ビジネスの現場で使われているからには使わなければならない。」そう思ってはいませんか?
その問題を解決するのがインターネットFAXです。
これから、インターネットFAXとはどんなものなのかお話していきます。
FAXをもっと効率的に低コストでつかいたいという人、今は使っていないけど今後FAXが必要になるという人は、ぜひ最後まで読んでみてください。
今すぐにインターネットFAXを利用したいという人は下記を参考にしてください。
インターネットFAXとは?
インターネットFAXとは一体どんなものなんでしょうか?
“FAX機なし”で「メール」でFAXの送受信ができるサービスです
インターネットFAXというのは、FAX機なしで「メール」でFAXの送受信ができるサービスです。
一番大きな特徴は、FAX機が不要になるというところです。
FAX機を使わずに、メールを使ってFAXの送受信をおこないます。
あなたはいつものようにメールチェックするだけで、FAXが届いたかどうかのチェックができてしまいます。
相手にFAX送信したいときもメールを使います。
相手はメールとしてではなくて、FAX機から印刷された紙としてあなたのFAXを受け取ることになります。
相手からすればあなたがインターネットFAXを使っているかどうかはわかりません。
“電話回線(FAX回線)”も不要です
FAX機が不要になるということは、電話回線(FAX回線)も不要になるということです。
電話回線には維持費がかかります。
たとえば、NTTの固定回線であれば月に1700円ほどの月額費用がかかります。ひかり電話であれば月に800円ほどの月額費用がかかります。(電話とFAXを同時に使えるようにマイナンバーとダブルチャネルのオプションをつけた場合)
年額にすると、固定回線であれば20400円、ひかり電話であれば9600円の維持費です。
これからFAXのために固定回線を引こうと思っているのであれば、申込時に36000円の施設設置負担金もかかります。
インターネットFAXを利用すると、これらの維持費が不要になります。
かなりのコスト削減になるのではないでしょうか?
インターネットFAXサービスにも月額費用がかかるのですが、秒速FAXプラスであれば月額498円です。
電話回線を維持するよりも安くすることができます。
インターネットFAXはどんな時に便利なんでしょうか?
インターネットFAXはどんなときに便利なんでしょうか?
外出中にFAXの「返信」をしなければならないときに便利です
インターネットFAXが便利なのは外出中や出張中のときです。
たとえば、外出中に取引先から電話があったとします。
「さきほど、契約書の草案をFAXさせていただきました。ご確認いただけますか?」
こんなとき、普通のFAXだと困ってしまいます。
確認するためには事務所にもどらなければならないからです。
事務所に人がいるのであれば、電話して届いたFAXを確認してもらうこともできます。届いたFAXをデータ化してもらってメールしてもらうこともできます。
でも、ひとりで仕事をしている場合には、事務所には誰もいません。FAXを確認するためには事務所にもどる必要があります。時間と労力のムダになってしまいます。
インターネットFAXを利用するとどうでしょうか?
取引先が送信したFAXは、メールとしてあなたのメールアドレスに届くことになります。
取引先との電話が終了したあとに、スマホでメールチェックをすれば届いたFAXをすぐに確認することができます。
簡単な修正ならば、スマホで手書き編集をすることもできます。
そして、手書き編集で修正したデータをメールに添付して送信することで、取引先へFAX返信することもできてしまいます。
インターネットFAXの便利さは、外出中にこそ際立ちます。
インターネットFAXのメリット
- 外出先や出張先でもFAXの送受信ができます
- 紙とインクを使わないので経費削減になります
- 回線不要なのですぐに使えるようになります
- 受信トレイに受信したFAXを放置せずに済みます
インターネットFAXには上記のようなメリットがあります。
簡単にお話します。
外出先や出張先でもFAXの送受信ができます
さきほどもお話しました。
外出先であってもFAXの受信と送信をおこなうことができます。
インターネットFAXの最大のメリットです。
最近のFAX機や複合機には、受信したFAXをデータ化してメールに転送するという機能はそなわっているものが多いです。
FAX機や複合機でも外出中にFAXを受信するということはできます。
でも、外出中に「FAX送信」することができるのはインターネットFAXだけです。
紙とインクを使わないのでコスト削減になります
FAX機が不要ということは、紙とインクも必要ないということです。
紙はそれほどのコストにはならないにしても、インクは結構なコストがかかります。1枚あたり10円のコストがかかるのであれば、100枚のFAXを受信しただけで1000円のコストがかかってしまいます。
FAX番号を公開していると迷惑な広告FAXが送信されてくることもあります。迷惑なうえにインクも消耗してしまいます。
インターネットFAXであれば、そういった問題もなくなりコスト削減にもつながります。
回線不要なのですぐに使えるようになります
インターネットFAXは、申込したらすぐに使えるようになります。
普通のFAXの場合には、FAX機本体を購入する必要があります。配達されるまでに数日かかります。
そして、電話回線が開通されるまでに1〜2週間ほどかかります。年度末などの申込が多い時期にはもっと時間がかかるかもしれません。
実際にFAXを使えるようになるまでに1〜2週間はかかるということです。
インターネットFAXであれば、明日からFAXを使いたいという場合でも問題ありません。
受信トレイに受信したFAXを放置せずに済みます
普通のFAXの場合には、受信したFAXに気がつかないという可能性があります。
特に、普段はあまり使わない複合機をFAX機として使っている場合にはおこりやすいです。受信トレイを毎日チェックする習慣がないからです。
FAXを受信しても放置してしまう可能性があります。
インターネットFAXであればFAXはメールとして届くのでそういったことがなくなります。
ほとんどの人は1日に1回はメールチェックしているのではないでしょうか。
インターネットFAXのデメリット
インターネットFAXのデメリットはなんなんでしょうか?
月額費用がかかります
インターネットFAXには月額費用がかかります。
月額費用はサービス会社によって変わってきますが、498円〜1500円になります。
それにプラスしてFAXの送受信料がかかります。
インターネットFAXでは”受信料”がかかるというのが普通のFAXと違うところです。
普通のFAXでは受信料というものはかかりません。紙でFAXを受け取るときの紙代とインク代はかかりますがFAX受信のときには通信料はかかりません。電話と同じです。通信料がかかるのは発信する側だけです。
でも、インターネットFAXの場合にはFAXを受信するだけでも8円〜10円ほどの受信料がかかります。(受信料無料のサービス会社もあります)
普通のFAXの場合でも、電話回線の月額費用と紙とインク代がかかるのでデメリットともいえませんが。
電波がとどかない地下や山奥では送受信できません
インターネットFAXを利用するには、電話回線は不要ですがインターネット回線は必要になります。
スマホの電波がとどく範囲であればインターネットに接続できるので問題ありません。
でも、電波のとどかない地下や山奥ではインターネットに接続できません。インターネットFAXも利用できなくなります。
たとえば、地下のカフェで打ち合わせをしているときにFAXを送受信したくても、電波がとどかない場合にはインターネットFAXを使うことができません。
FAXの送受信をおこないたい場合には、いったん、地上にあがる必要があります。
紙の資料はスキャンする必要があります
インターネットFAXをつかって紙の資料を送信したい場合には、紙をスキャンしてデータ化する必要があります。
普通のFAXの場合であれば、紙のままFAX機にセットして送信することができるのですが、インターネットFAXの場合にはそれができません。
インターネットFAXの意外なデメリットです。
インターネットFAXの注意点
インターネットFAXの注意点についてお話します。
インターネットFAXは送受信スピードが速いわけではないです
インターネットFAXは送受信のスピードが速いといわれることがあります。
電話回線に比べてインターネットでつかわれる光回線のほうがスピードが速いところからそう連想されてしまうのかもしれませんが、けっしてそんなことはありません。
むしろ、普通のFAXのほうが送受信スピードは数秒速いです。
なぜかというと、インターネットFAXを利用する場合でも、内部では電話回線をつかったFAXの送受信がおこなわれているからです。入口と出口がインターネット回線になっているというだけです。
たとえば、あなたがAさんにインターネットFAXでFAXを送信するとします。
- メールにPDFを添付してAさんのFAX番号を記載して送信します。
- すると、そのメールはインターネットFAXのサービス会社のメールサーバーに届きます。
- メールサーバーは、あなたのメールからAさんのFAX番号とPDFを取得します。
- そして、”電話回線”を使ってAさんにPDFを送信します。
- 電話回線につながれたAさんのFAX機にあなたのPDFが紙に印刷されて届きます。
どうでしょうか?
インターネットFAXであっても電話回線が使われます。
電話回線につながれたFAX機にアクセスするには電話回線を使うしかないからです。インターネットFAXだからといってすべてにインターネット回線が使われるわけではありません。
あなたのメールがメールサーバーに届くまでの数秒分、普通のFAXよりも送信時間が長くなるということです。インターネットFAXでFAXを受信するときも同じことが言えます。
電話回線を使ったFAXに比べると安全性に劣る?
メールはFAXに比べると安全性に劣るといわれることがあります。
メールは「テキスト文字」で、FAXは「ピーガガガ」という音声だからです。
たとえば、Aさんに「このメールは盗み読みされています」という内容のメールを送信します。
- メールはまずはあなたのメールサーバーに届きます。
- そこから、インターネット網を通って、Aさんのメールサーバーに届きます。
- そこからAさんのメールアドレスに届きます。
あなた→メールサーバー→メールサーバー→Aさんというルートを通ります。
通信が暗号化されていない場合、メールサーバーの管理者はあなたのメールを読むことができてしまうんです。「このメールは盗み読みされています」というテキスト文字がそのまま読める状態でメールサーバーの管理者の目にふれてしまいます。
大量のメールがやりとりされている中、メールサーバーの管理者があなたのメールをピンポイントで盗み読みしようと思うことは稀ですが、やろうと思えばできるということです。
FAXの場合はどうなんでしょうか?
AさんにFAXを送信します。
- FAX機でスキャンされた画像データは「ピーガガガ」という音声データに変換されます。
- その音声データは電話回線を通って交換機に届きます。
- そして、交換機でAさんのFAX番号につながれて、音声データはAさんのFAX機に届きます。
- FAX機で音声データが画像データに変換されて紙に印刷されます。
メールでいうメールサーバーのような存在が交換機です。交換機の管理者は、その気になればあなたとAさんの通話を盗聴することもできます。
でも、FAXの場合は盗聴されたとしても「ピーガガガ」という音しか聞こえません。交換機の管理者としては意味不明ですよね。「ピーガガガ」という音声を頭の中で画像データに変換できる人間はいないはずです。
これが、メールはFAXに比べると安全性に劣るといわれる理由です。
でも、最近はメールでのやりとりも暗号化されることが増えてきています。ひとむかし前に比べればメールを使った通信の安全性はあがっていると言えます。
FAX番号を電話番号と”連番”にはできません
インターネットFAXサービスによっては、市外局番から始まるFAX番号を選ぶことができるところもあります。
たとえば、東京に在住で東京03から始まる電話番号を使っている場合、FAX番号も東京03から始まるものにしたいと思う人も少なくないと思います。
それは可能です。
でも、NTTで電話番号とFAX番号の2つを同時に取得するときのように、連番にすることは難しいです。
たとえば、こんなようにです。
- 03-123○-0001(電話)
- 03-123○-0002(FAX)
インターネットFAXでFAX番号をえらぶときは、市外局番はえらぶことができますが、市内局番をえらぶことはできませんし、下4桁の番号をえらぶということもできません。
インターネットFAXの場合はこうなることが多いです。
- 03-123○-0001(電話)
- 03-234○-6789(FAX)
電話番号とFAX番号を連番にしたいという人は注意しましょう。
複合機のインターネットFAX機能とは違うの?
複合機にはインターネットFAX機能というものがそなわっている機種があります。
複合機を使って”メール”を送受信できるようになる機能です
複合機のインターネットFAX機能と、今お話しているインターネットFAX(クラウド型インターネットFAXともいいます)はまったくの別ものです。
複合機のインターネットFAX機能というのは、複合機に「メールアドレス」を持たせる機能です。
メールアドレスを持つということは、メールの送受信ができるということです。
FAXを送受信するのと同じ要領で、メールの送受信ができるようになります。
たとえば、Aさんにメールを送りたいとします。
- まずは、手書きで手紙を書きます。
- そうしたら、複合機にその手紙をセットして、宛先にAさんの「メールアドレス」を指定して送信ボタンを押します。
- すると、手紙のデータが添付されたメールがAさんに送信されます。
その逆に、Aさんからメールが届いた場合には、FAXのように紙に印刷されて届きます。
言ってみれば、複合機のインターネットFAX機能というのは、パソコンやスマホを使うことができないけどFAXの操作はできるという人向けの機能です。
クラウド型インターネットFAXとは真逆の存在だともいえます。
クラウド型インターネットFAXはFAX機を不要にしますが、複合機のインターネットFAX機能はパソコンを不要にするものだからです。
「複合機のインターネットFAX機能をつかえば、クラウド型インターネットFAXを実現できるのではないか?」と勘違いするかもしれませんが真逆なので気をつけましょう。
ちなみに複合機のインターネットFAX機能のことを「W-NET FAX」「I-FAX」と呼んだりもします。
FAXをよく使う業種
- 建設業
- 飲食業
- 小売業
- 貿易・輸送業
- 保険業
- 弁護士や税理士などの士業
- 学校・PTA
- 非IT企業
FAXをよく使うのは上記のような業種です。
どちらにしても紙に印刷する必要があるならFAXを使う
すべてに共通しているのは、データではなくて紙で受けとったほうが都合がいい業種だということです。
たとえば、モノをあつかう業種である飲食業、小売業、貿易・輸送業などの場合、注文された商品をチェックするのに紙に印刷されたFAXがあったほうが便利なのではないでしょうか。
メールで注文書が送られたとしても、どちらにしても紙に印刷することになります。
それだったら最初からFAXで注文書を受けとりたいと思うのは当然のことかもしれません。
保険業や弁護士や税理士などの士業も同じです。
メールで受けとっても、どちらにしても印刷する必要があるのであれば、最初からFAXで受けとったほうが印刷する手間がはぶけます。
また、同じ業種であってもペーパーレス化をおこなっているかどうかで変わってくるはずです。ペーパーレス化を推進している税理士であれば、むしろFAXは使わないかもしれません。
ビジネスの現場ではありませんが、学校やPTAでFAXが使われることも多いです。連絡網がFAXでおこなわれたり、子どもを休ませるときの連絡にはFAXを使わなければいけなかったりなどです。
一般企業であっても、非IT企業などではFAXがよく使われています。パソコンの画面ではなくて、紙でチェックしたい場合には、FAXで送信してもらったほうが楽だからです。
資料や請求書や見積書など、「FAXで送ってください」と言われることはまだまだあります。
建設現場とインターネットFAXは相性がいいです
建設業では、下請け業者や建材業者への注文書や発注書、見積書のやりとりにFAXがよく使われます。
建設業とインターネットFAXは相性がいいです。
というのも、建設現場というのは一時的な期間限定のものです。建物の施工が終わればなくなってしまいます。
インターネットFAXは、FAX機と電話回線が不要です。その上、申込したらすぐにFAXの送受信ができるようになります。建物の施工してFAXの必要がなくなれば解約するだけで済みます。
普通のFAXを導入するためには、FAX機と電話回線を用意する必要があります。初期費用もかかりますし、電話回線が開通するまでに1〜2週間かかります。施工が終わったあとには電話回線も撤去しなければいけません。
インターネットFAXはどんな人が利用するべき?
インターネットFAXはどんな人が利用するべきなんでしょうか?
オフィスに複合機を置きたくない人
オフィスや事務所に複合機を置きたくないという人は、インターネットFAXを利用するべきです。
タブレット端末の登場で、最近ではプレゼンの資料を紙に印刷しないという人も増えています。
おたがいにIT系の仕事をしている人同士であれば、メールにPDF資料を添付して送信して、自身のパソコンで確認してもらうというということもできます。
紙に印刷したり、紙の資料をコピーする必要性を感じないんです。しいていえば、スキャナーがあればいいという感じでしょうか。
そうなると、場所をとる複合機をオフィスに置きたくないと思うのも当然です。
とはいえ、取引先の中には「FAXで送ってほしい」と要望してくる会社も少なからずあります。
そういった取引先に対応したいとき、インターネットFAXは便利です。
外出先でもFAXの送受信をおこないたい人
外出中にFAXの送受信をおこないたい人は、インターネットFAXを利用するべきです。
というよりも、インターネットFAXを使わざるを得ません。
FAX機や複合機の中には受信したFAXをメールに転送してくれる機能をもったものがあります。パナソニックのFAX機能付き電話機、ブラザー、エプソン、キャノンなどの複合機にそういった機能がそなわったものがあります。
インターネットFAXを利用しなくても、外出中にFAXを「受信」することはできます。
でも、外出中にFAXを「送信」することができるのはインターネットFAXだけです。
FAXにかかる費用を極力少なくしたい人
FAXにかかる費用を極力少なくしたいという人は、インターネットFAXを利用するべきです。
普通のFAXを利用するにはこれだけの費用がかかります。
FAX機や複合機本体代、紙代、インク代、電話回線の初期工事費と月額費用、通信費、本体が故障したときの修理代、電気代、などなど。
本体代はものにもよりますが、3〜10万円ほどかかります。電話回線は固定電話の場合には施設設置負担金として36000円の初期費用がかかります。月額費用も1700円ほどかかります。
それに対して、インターネットFAXの場合には必要なのは、初期費用、月額費用、通信費の3つだけです。
初期費用は1000円ほどです。0円のところもあります。月額費用も最安値の秒速FAXプラスであれば月額498円です。
複合機も買わずインターネットFAXも利用しないという選択肢はあり?
FAX機・複合機も買わず、インターネットFAXも利用しないという選択肢はありなんでしょうか?
コンビニでもFAXを送信・受信することができます
ありです。
いざという時にはコンビニでFAXの送信・受信をおこなうことができます。
コンビニでFAXの送信をおこなえるの知っている人は多いと思いますが、受信をすることもできるのを知っている人は少ないかもしれません。
コンビニのマルチコピー機に「クロネコFAX」が使われていればFAX受信をすることができます。
クロネコFAXでのFAX受信には、クラウドサーバーが活用されます。
たとえば、AさんからクロネコFAXを使ってFAXを送信してもらう場合はこんな流れになります。
- Aさんは、クロネコFAXのクラウドサーバー(0570-05-1000)にFAXを送信します。
- すると、クラウドサーバーからAさんに、10桁の数字が記載されたFAXが返信されます。
- Aさんはあなたに、その10桁の数字をメールで伝えます。
- コンビニのマルチコピー機にその10桁の数字を入力することで、あなたはAさんのFAXを受信することができます。
FAX機がなくてもコンビニでFAX受信するということは可能です。
でも、Aさんに迷惑がかかってしまうのは避けられません。Aさんにとっては2度手間になります。FAXを送信するだけではだめで、10桁の数字をあなたに伝えるという手間がかかります。
それが嫌であれば、FAX番号を取得できるインターネットFAXを利用したほうがいいかもしれません。
セブンイレブンではFAXの受信はできません
クロネコFAXはセブンイレブンでは利用できないので注意してください。
ファミリーマートやローソン、サークルKサンクスなどのマルチコピー機ではクロネコFAXが使われているので利用することができます。
インターネットFAXサービス一覧
インターネットFAXを提供しているサービス会社を7社解説します。
eFAX
- 57都市の市外局番が使える
- 受信150枚・送信150枚までの送受信料が無料
- 受信1枚10円・送信1枚10円(1分間の通信で1枚という計算)
- 海外へ送信可能
- 30日無料トライアル
- 初期費用無料
- 月額1500円
eFAXには上記のような特徴があります。
57都市の市外局番が使える
eFAXの最大の特徴は日本全国の57都市の市外局番からはじまるFAX番号を選ぶことができるというところです。
東京03、大阪06はもちろん、仙台022、松山089、熊本096、旭川0166なども選ぶことができます。
日本全国の57都市の中から選ぶことができるのはeFAXだけです。
受信150枚・送信150枚までの送受信料が無料
eFAXでは、月に150枚までのFAXの受信と送信が無料です。
受信1枚10円・送信1枚10円(1分間の通信で1枚という計算)
151枚目からは1枚あたり10円の料金がかかります。
eFAXで気をつけなければならないのは、1分間の通信で1枚という計算になるところです。FAXを送信するのに2分かかったとしたら、2枚分の料金がかかるというところです。
FAXの送信料が1枚20円になることもあるということです。
eFAXのデータセンターはアメリカのロサンゼルスにあります。
日本在住のAさんにFAX送信するときでも、アメリカのロサンゼルスからFAXが送信されます。
こんな流れになります。
- AさんにメールでFAX送信
- メールがロサンゼルスのメールサーバーに届く
- ロサンゼルスからAさん宛てに国際電話回線でFAX送信
- AさんにFAXが届く
国際電話になるのでFAXの送信に1分以上かかるということもあります。
さきほど、eFAXは月に150枚までの送受信は無料とお話しましたが、通信に2分かかると無料分も2枚消費します。
海外へ送信可能
eFAXは、海外へのFAX送信も可能です。
というのも、さきほどもお話しましたがデータセンターがアメリカのロサンゼルスにあります。
eFAXでメールでFAX送信するときには、相手のFAX番号の頭に国番号を加えなければいけません。日本なら「+81」です。アメリカであれば「+1」です。
eFAXから見れば日本そのものが海外ということです。
eFAXは世界規模のインターナショナルなサービスです。
30日無料トライアル
30日までなら無料でeFAXを試してみるということができます。
初期費用無料
初期費用は0円です。
月額1500円
eFAXの月額料金は1500円です。
インターネットFAXサービスの中では1番高いですが、月に150枚の送信と受信が無料ということを考えると安いとも言えます。
送受信料が1枚10円だとすると、月に3000円分の送受信料がタダだということです。
仮に、送受信料が1枚20円になったとしても、月に1500円分の送受信料はタダになります。
実質、月額費用は0円だと言えなくもありません。
jFAX
- 東京03のみ
- 受信100枚・送信50枚までの送受信料が無料
- 受信1枚10円・送信1枚10円(1分間の通信で1枚という計算)
- 海外へ送信可能
- 初期費用無料
- 月額990円
jFAXには上記のような特徴があります。
ちなみに、jFAXはeFAXと同じj2グローバル社が運営しています。
東京03のみ
jFAXで選べるFAX番号は東京03のみです。
受信100枚・送信50枚までの送受信料が無料
月に100枚までの受信と、50枚までの送信が無料になります。
受信1枚10円・送信1枚10円(1分間の通信で1枚という計算)
jFAXもeFAXと同じくデータセンターがアメリカのロサンゼルスにあります。
送受信料は1枚あたり10円が基本ですが、通信に2分かかると2枚分の料金がかかります。
1枚20円になることもあるということです。
海外へ送信可能
eFAXと同じく海外への送信も可能です。
初期費用1000円
初期費用は1000円です。
月額990円
月額費用は990円です。
スタンダードな価格帯です。eFAXと同じく100枚の受信と50枚の送信が無料だということを考えると安いとも言えます。
月額990円で1500円分の送受信料がタダになるということだからです。
1枚20円の料金がかかることになったとしても750円分の送受信料がタダになります。
実質的な月額費用は240円になります。
秒速FAXプラス(SOHOプラン)
- 050と7都市の市外局番が使える
- 予約送信が可能
- 受信1枚8円・送信1枚10円
- 初期費用1050円
- 月額498円
秒速FAXプラスには上記のような特徴があります。
050と7都市の市外局番が使える
FAX番号として050のIP番号と、7都市の市外局番が選べます。
東京03、千葉市043、川崎市044、横浜市045、さいたま市048、名古屋052、大阪06、の7つの都市の市外局番をFAX番号として選ぶことができます。
予約送信が可能
秒速FAXプラスの特徴のひとつに、予約送信ができるというものがあります。
たとえば、10日後の午前9時にAさん宛てに請求書のFAXを送信したいということを予約することができます。
秒速FAXプラスはメールを使ってFAX送信できるだけでなく、ブラウザ上の操作でもFAX送信することができます。
ブラウザ上からFAXの予約送信が可能です。
受信1枚8円・送信1枚10円
秒速FAXプラスは、正確にはFAXの受信専用のサービスです。
FAX送信する場合には、「秒速FAX送信」というサービスを利用します。
どちらもセットみたいなものですが。
秒速FAXプラスでは1枚あたり8円の受信料がかかります。
秒速FAX送信では1枚あたり10円の送信料がかかります。
初期費用1050円
初期費用は1050円です。
月額498円
秒速FAXプラスの特徴はなんといってもその月額費用の安さです。
月額498円です。
インターネットFAXサービスの中でもその安さは群を抜いています。
とにかく安くインターネットFAXサービスを使いたいという場合には、秒速FAXプラスは最有力候補になります。
メッセージプラス
- 050のみ
- 受信無料・送信1枚15円
- 初期費用無料
- 月額792円
メッセージプラスには上記のような特徴があります。
050のみ
FAX番号として選べるのは050のみです。
受信無料・送信1枚15円
受信料は何枚受信しても無料です。
1000枚までなら無料という他のサービスはありますが、無制限に無料というのはメッセージプラスだけです。
FAX送信には1枚あたり15円かかります。
初期費用無料
初期費用は0円です。
月額792円
メッセージプラスは年間契約をすると月額費用が792円になります。
秒速FAXプラスの月額498円にはおよびませんが、インターネットFAXサービスの中では2番めに安くなっています。
faximo
- 東京03と大阪06
- 海外へ送信可能
- 1000枚まで受信無料
- 受信1枚9円・送信1枚14円
- 初期費用1080円
- 月額940円
faximoには上記のような特徴があります。
東京03と大阪06
FAX番号として選べるのは東京03か大阪06のみになります。
海外へ送信可能
海外へのFAX送信も可能です。
1000枚まで受信無料
月に1000枚までのFAX受信は無料になります。
受信1枚9円・送信1枚14円
FAX受信1枚あたり9円、FAX送信1枚あたり14円の料金がかかります。
初期費用1080円
初期費用は1080円です。
月額940円
月額費用は940円です。
MOVFAX
- 050と3都市の市外局番が使える(市外局番の場合はプラス100円)
- 予約送信が可能
- 1000枚まで受信無料
- 受信1枚8円・送信1枚8円
- 初期費用1000円
- 月額980円
MOVFAXには上記のような特徴があります。
050と3都市の市外局番が使える(市外局番の場合はプラス100円)
FAX番号として使えるのは050と3都市の市外局番です。
東京03、大阪06、神奈川045の3つです。
ただし、市外局番を選ぶにはプラス100円のオプション代がかかります。
予約送信が可能
FAXの予約送信が可能です。
たとえば、月末の31日の午前9時にAさんに請求書を送信するということを予約することができます。
MOVFAXはメールでのFAXの送受信もおこなうことができますが、ブラウザをつかってFAXの送受信もおこなうことができます。
ブラウザ上でFAXの予約送信設定が可能です。
1000枚まで受信無料
1000枚までの受信は無料になります。
受信1枚8円・送信1枚8円
送信・受信ともに1枚あたり8円の料金がかかります。
初期費用1000円
初期費用は1000円です。
月額980円
月額費用は980円です。
D-FAX
- 020のみ
- FAX受信のみ可能
- 受信料無料
- 初期費用2500円
- 月額0円
- 3ヶ月以上利用がなければ自動解約
D-FAXには上記のような特徴があります。
020のみ
FAX番号として選べるのは020のみになります。
FAX受信のみ可能
D-FAXはFAX送信できません。FAXの受信のみできるサービスです。
受信料無料
FAXの受信料は無制限で無料です。
初期費用2500円
初期費用に2500円かかります。
月額0円
月額費用は0円です。
その秘密はFAX番号の020にあります。
020は発信課金番号と呼ばれています。発信する側が料金を課金されます。電話にしろFAXにしろ発信する側が通信費を負担するのは当たり前です。でも、020の場合には、通信費にプラスして40円が課金されます。
020にFAXを1枚送信すると8円の通信費と40円が課金されることになります。1枚あたり48円かかります。コンビニ並みのFAX送信料の高さです。
課金される40円がD-FAXの収入になる仕組みになっています。
3ヶ月以上利用がなければ自動解約
D-FAXで注意しなければならないのは、3ヶ月以上利用がない場合には自動解約されてしまうという点です。
自動解約を阻止するには、FAXを受信するしかありません。
自分で020のFAX番号宛てにFAX送信すればいいじゃないかと思うかもしれませんが、コンビニからは020のFAX番号には送信することができません。
そんな問題を回避するために、D-FAXでは自動解約にならないオプションも用意されています。
年額1000円です。
自動解約は困るという人は、そのオプションを利用してもいいかもしれません。
コスト重視ならどのインターネットFAXサービスがおすすめ?
コスト重視ならどのインターネットFAXサービスを選ぶのがいいんでしょうか?
月に0枚〜96枚までの送受信の場合
月に0枚〜96枚までのFAXの送受信であれば、秒速FAXプラスがおすすめです。
秒速FAXプラス(498円〜1362円)
月額498円というのが大きいです。
月に96枚(送信48枚と受信48枚)までのFAXの送受信であれば、送受信料を含んだトータルの費用でも秒速FAXプラスが1番安いです。
トータル費用は498円(0枚)〜1362円(96枚)になります。
月に97枚〜128枚の送受信の場合
月に97枚〜128枚の送受信の場合には、MOVFAXが1番安いです。
MOVFAX(1372円〜1492円)
MOVFAXは送信・受信ともに1枚あたり8円と安いですし、1000枚までの受信は無料だからです。
97枚目(送信49枚と受信48枚)から秒速FAXプラスよりもMOVFAXのほうが安くなってきます。
トータル費用は1372円(97枚)〜1492円(128枚)になります。
月に129枚〜413枚の送受信の場合
月に129枚〜413枚の送受信の場合は、eFAXが1番安いです。
eFAX(1500円〜2630円)
eFAXは月額費用が1500円と高めですが、150枚まで送信と受信が無料になります。
その影響で、129枚から413枚までのあいだはeFAXが1番安くなっています。
トータル費用は1500円(129枚)〜2630円(413枚)になります。
月に414枚以上の送受信の場合
月に414枚以上の送受信の場合には、再びMOVFAXが1番安くなります。
MOVFAX(2636円〜)
MOVFAXは1000枚までのFAX受信が無料ですし、1枚あたりの料金が送信・受信ともに8円です。
それに対して、eFAXは1枚あたりの料金が送信・受信ともに10円です。
送受信が1枚増えるごとに2円ずつトータル費用の差が縮まってきます。
そして、414枚の時点で、eFAXとMOVFAXが逆転して、MOVFAXのほうが安くなってきます。
条件別におすすめなインターネットFAXサービス
条件別におすすめなインターネットFAXサービスをお話します。
市外局番から始まるFAX番号を使いたい場合
東京03などの市外局番から始まるFAX番号を使いたい場合はどこがいいんでしょうか?
eFAX
eFAXが一押しです。
eFAXは日本全国57都市の市外局番の中からFAX番号を選ぶことができます。
下記、市外局番です。
011、0166、017、018、019、022、023、024、025、026、027、028、029、03、042、043、044、045、047、048、052、053、054、055、058、059、06、072、073、0742、075、0762、0764、077、0776、078、079、082、084、083、0852、0857、086、087、088、088、089、092、093、0942、095、0952、096、097、098、0985、099
あなたが住んでいる都市の市外局番も含まれている可能性は高いはずです。
秒速FAX
eFAXほどではありませんが、秒速FAXプラスも7都市の市外局番の中からFAX番号を選ぶことができます。
下記、市外局番です。
03、043、044、045、048、052、06
東京周辺のいくつかの都市と、大阪の中から選ぶことができます。
050から始まるFAX番号を使いたい場合
050から始まるFAX番号を使いたい場合はどこがいいんでしょうか?
秒速FAXプラス
月に0枚〜96枚ほどしかFAXの送受信をおこなわないというのであれば、秒速FAXプラスがおすすめです。
050のFAX番号を選べるのはもちろん、トータルコストも最も安くなります。
MOVFAX
月に97枚以上のFAXの送受信をおこなうのであれば、MOVFAXがおすすめです。
MOVFAXは月額費用は980円ですが、1000枚までの受信は無料というところと、送受信料が1枚あたり8円ということもあって、送受信枚数が多くなるほどにお得になるという特徴があります。
月97枚以上の送受信になると、秒速FAXプラスよりもお得になります
もちろん、050のFAX番号も選ぶことができます。
今使っているFAX番号をそのまま使いたい場合
今使っているFAX番号をそのまま使いたい場合はどこがいいんでしょうか?
秒速FAXプラス
秒速FAXプラスはFAX番号のナンバーポータビリティにも対応しています。
ただし、下記市外局番だけです。
03、043、044、045、048、052、06
これらの都市に住んでいる人であれば、今のFAX番号のまま秒速FAXプラスでインターネットFAXサービスを利用することができます。
ナンバーポータビリティの手数料として8980円かかります。
転送電話サービスを利用する
今のFAX番号のままインターネットFAXサービスを利用したい場合には、転送電話サービスを利用するという手もあります。
今のFAX番号から、インターネットFAXで取得したFAX番号に転送します。
ただ、転送電話サービスを利用すると、月額800円の費用もかかるし、転送時の通信費もかかるようになります。
解約しやすいサービスを選びたい場合
解約しやすいサービスを選びたい場合はどこがいいんでしょうか?
MOVFAX
MOVFAXがおすすめです。
Webから解約申込がおこなえます。
秒速FAXプラスやメッセージプラスのようにポイント制でもないため、解約するときにポイントの残高を気にする必要もありません。
海外にもFAX送信することが多い場合
海外にFAX送信することが多い場合はどこがいいんでしょうか?
eFAX
eFAXがおすすめです。
eFAXは世界規模でサービスを展開するインターナショナルなサービスです。
海外へのFAX送信であっても、国内へのFAX送信と同額の1枚あたり10円です。
海外へFAX送信することが多いのであれば、断然、eFAXがおすすめです。
予約送信機能を使いたい場合
予約送信したい場合はどこがいいんでしょうか?
秒速FAXプラス
月のFAXの送受信枚数が0枚〜96枚なら秒速FAXプラスがおすすめです。
最大90日後、15分きざみでFAX送信を予約することができます。
MOVFAX
月のFAXの送受信枚数が97枚以上になるのであればMOVFAXがおすすめです。
最大30日後、1分きざみでFAX送信を予約することができます。
A3サイズでFAXの送受信をおこないたい場合
A3サイズでFAXの送受信をおこないたい場合はどこがいいんでしょうか?
A3複合機を購入しましょう
少し前であれば、NTTコミュニケーションズが運営するBizFAXストレージ&リモート(以下、BizFAX)がおすすめだったのですが、BizFAXは2019年7月末でサービス修了することが決まっています。
BizFAXはA3サイズでのFAXの送受信に対応した唯一のインターネットFAXサービスです。
今現在は新規申込は終了しています。
なので、A3サイズでのFAXの送受信をおこないたいという場合には、A3サイズに対応した複合機を購入するしかありません。
迷ったならどのサービスを選べばいいのか?
迷ったならどのサービスを選べばいいんでしょうか?
ほとんど使わないなら秒速FAXプラスです
「念のためFAXの送受信がおこなえるようにインターネットFAXサービスを契約したい。」
「でも、実際のところはほとんど使わなそう。」
そうであれば、秒速FAXプラスがおすすめです。
なんといっても月額費用が498円とインターネットFAXサービスの中でも1番安いです。
月に0枚から96枚までの利用であれば秒速FAXプラスが1番安いです。
バランスがいいのはMOVFAXです
バランスがいいのはMOVFAXです。
月額費用は980円と標準的ですが、月1000枚までのFAX受信は無料、1枚あたりの送受信料は8円ということもあって、ある程度の枚数を送受信するならお得になってきます。
月に97枚〜128枚、414枚以上FAXを送受信するのであれば1番お得になります。
市外局番から始まるFAX番号が欲しいならeFAXです
市外局番から始まるFAX番号が欲しいのであればeFAXです。
東京、大阪などの大都市であれば、eFAX以外にも市外局番から始まるFAX番号を取得できるところはありますが、日本全国の市外局番に対応しているのはeFAXだけです。
地方在住で市外局番から始まるFAX番号が欲しいのであればeFAXしか選択肢はありません。